ユタカ歯科・口腔外科クリニック

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金属アレルギーについて

はじめに

金属アレルギーの方の歯科治療

 

私が金属アレルギーパッチテストを始めたきっかけは、一冊の本との出合い(左写真)と、私の伯父(内科医師)が40年来頬に扁平苔癬を患っており、治療について相談を受けことが始まりです。

25年前の話です。

歯科医師は、治療の際に多くの種類の金属を用いているが、全くその材質に気を配っていないように思います。
今現在は金属アレルギーパッチテストの保険点数も確立されていますから、ここでは書籍には掲載されていない、実用的な方法をお伝えしようと思います。
 

 

金属試薬

金属試薬

 

私が使用しているパッチテスト用の金属試薬とテープ(左写真)は、鳥居薬品から販売されている物を使用しています。

20種類の金属があるのですが、私は良く用いられる試薬17種類を選択しています。
採用している試薬は以下です。

■使用試薬■
①塩化アルミニウム2%
②塩化金酸0.2%、
③塩化第二スズ1%
④塩化第二鉄2%
⑤塩化白金酸0.5%
⑥塩化パラジウム1%
⑦三塩化インジウム1%
⑧四塩化イリジウム1%
⑨塩化亜鉛2%
⑩塩化マンガン2%
⑪臭化銀2%
⑫硫化クロム2%
⑬塩化コバルト2%
⑭硫酸銅1%
⑮塩化第二水銀0.05%
⑯硫酸ニッケル5%
⑰重クロム酸カリウム0.5%
⑱対象として何も貼付せず。

テープが1枚6個の試薬を貼付できるので、ちょうど3列を患者さんの背中に貼ることになります。
 

 

添付方法

金属アレルギー試薬は種類が多いので、貼付面積の広い背部が最も適しています。
その他状況に応じて、前腕、上腕の屈側、腹部、大腿部などに貼付しています。

貼付方法は、パッチテスト用テープのリント(布の部分)に①~⑧、⑫~⑰の液剤は1滴、⑨~⑪がワセリンベース剤で米粒大をつけて、患者さんの背部に48時間貼付します。
当然の事ですが入浴は避けていただき、背中が濡れなければ腰から下の部位のシャワーや、洗面所での洗髪は良いです。
運動も汗をかきますので控えていただきます。

 

判定方法

判定方法

 

私は48時間後に患者さんに来院していただき、背中に油性マジックでマーキングし、テープを剥がしデジタルカメラで必ず写真を残します。

基本的には96時間後、1週間後にも来院してもらい、1週間目が最終判定とします。
判定法は反応無しが陰性、軽微な紅班が疑陽性、紅班や軽度の水腫を陽性、紅班や小水疱を中等度陽性、紅班や大水疱を強陽性とします。

判定1週間目の写真と診断書(左写真)です。

 

添付部位の治療

私は疑陽性反応以上の部位には外用剤で中等度の強さのロコイドクリームを処方し、風呂後に貼付し治癒を確認していきます。

 

さいごに

日々の臨床において、歯科ほど金属材料を扱う科はありません。

我々歯科医師は、自らが使用する金属の性質(特に保険治療の材料は劣悪な物がほとんどで、アクセサリーにも出来ないような材質である事)を患者さんにもっと知っていただく必要があります。

また、以前から言われている、異種金属によるカルバニー電流が発生しないような治療を心がける必要があります。
異種金属による混合治療を行うと、金属アレルギーを促進してしまいます。
前癌病変である扁平苔癬は、金属治療がその発生原因のひとつであると判明しているのですから。

我々歯科医師が金属アレルギーに関して十分な知識をもって歯科医療を行えば、少なくとも歯科治療を行ったために金属アレルギーによるアトピー性皮膚等のアレルギー疾患を増悪させるような事は避けられると、私は考えています。
経験上、お子様は17人ほど治療をおこなって100%でアレルギーがでており、大人の方でもほぼ90%の人にアレルギーがみられます。

興味のある方は、上掲載の写真の書籍を参考にして下さい。

 

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